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御茶ノ水橋 (おちゃのみず ばし)
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御茶ノ水橋は、千代田区神田駿河台2丁目と文京区湯島1丁目との間で、千代田区道を渡す橋である。
この橋の創架は、明治23年10月、東京市区改正事業に伴い架設されたものである。橋梁形式は、主径間は径間長45.7mの錬鉄製プラットトラス、側径間は径間長11.0mの錬鉄製鈑桁であった。
架橋位置は、江戸の頃から名所絵図などでしばしば取上げられた、風光明媚なところであったので、橋上からの眺めを楽しむ新しい東京名所となっている。
橋名の「御茶ノ水」の由来は、今の神田川の北岸あたりにあった、高林寺の井戸水が名水の誉れ高く、徳川家康がお茶に愛用したとの言伝えによっている。高林寺は、神田川の開削に伴い失われ、御茶ノ水の名のみが残されている。
旧橋のプラットトラスは、大正12年の関東大地震により、次のような火災を起こしている。
旧橋の床組構造は、他の多くのトラス橋がそうであったように、横桁は鉄製、その上に木材の縦小桁を乗せ、これに直角に厚さ3寸の敷板を張った構造であった。また、車道舗装は、敷板上に厚さ2寸のコンクリートを敷いた構造であった。このため、周辺市街地の火災、また橋梁上に持込まれた避難者の家財道具などの火災による橋面からの火害は、コンクリート舗装によりある程度防止することができた。しかし、上流右岸下方にあった木造建築物の火災により床組の木材部分が引火し、橋床の大部分を焼失したものである。なお、この火災による主構及び横桁にはさしたる損傷は無かった。(「大正12年関東大地震震害調査報告」昭和2年12月 土木学会)
現在の橋は、震災復興事業により、旧橋が受けた震害を踏まえて、より耐震性、耐火性の高い橋梁に架替えられたものである。
- 橋梁形式 3−鋼ラーメン・ゲルバー桁橋
- 橋 長 80.00m
- 幅 員 25.30m
- 架設年次 昭和6年5月
- 建設機関 東京市
- 管理機関 千代田区
- 最 寄 駅 JR御茶ノ水駅
地下鉄丸の内線御茶ノ水駅/千代田線新御茶ノ水駅
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