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柳  橋 (やなぎ ばし)

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yanagi_bashi bridge

  柳橋は、日本橋川が隅田川に合流する位置にあり、中央区東日本橋2丁目と台東区柳橋1丁目との間で、中央区道を渡している。

  その創架は、元禄11年(1698年)とされている。橋名は、柳の木を土手に植え連ねた、「柳原土手」の末に位置していたところから出たと言われるが諸説ある。柳原土手は、江戸の頃、筋違橋(今の万世橋)から浅草橋に至る神田川の右岸に築かれた堤防であり、昭和4年に震災復興事業に伴う神田川の拡幅工事により取崩されている。江戸の頃には、夜鷹の出るところとして有名であった。

  明治5年10月、木橋(橋長14間、幅2間3尺)に架替え、明治20年8月には下路式のダブルワーレントラス(橋長14間、幅4間3尺)に架替えなどの記録がある。

  明治維新後の柳橋は、新橋とともに東京を代表する花街として知られた土地柄である。薩長のお役人は新橋へ、江戸以来の商人たちは柳橋でと、棲分けができていたようである。花街は神田川の両岸に栄えたが、現在は左岸側だけとなっている。また、上流の浅草橋にかけて船宿が多く、屋形船や釣舟が両岸に繋留されている。

  現在の橋は、震災復興事業による復興橋梁である。神田川の第1橋梁として、船舶が安全、円滑に通行できるよう、1径間の下路式タイドアーチ橋が架けられている。

  平成3年に、管理者である中央区により、親柱の復元、高欄や歩道舗装など修景事業が施行された。高欄には、花街にちなんで「花かんざし」があしらわれている。


  • 橋梁形式   鋼タイドアーチ橋
  • 橋  長   38.4m
  • 幅  員   11.0m
  • 架設年次   昭和4年7月
  • 建設機関   復興局
  • 管理機関   中央区
  • 最 寄 駅   地下鉄浅草線東日本橋駅        JR総武本線馬喰町駅/総武線浅草橋駅