旧橋は、昭和4年(1929)11月、震災復興事業による復興橋梁として架橋されたものである。スパン100フィート級(約33m)の復興橋梁標準設計によるもので、同じ100フィート級の神田川筋アーチ橋群と同様、非常に落着いた安定感のあるプロポーションを持っている。
側面を見ると、橋梁本体の縦桁支材をそのまま高欄束柱にするという特異な構造を採用している。標準設計の枠内にあっても、なお本橋に個性を与えたいとのデザイン意図と思われる。本橋に係わった技術者達の、もの造りへの哲学の一端をうかがうことができる。なお、側面構造の同様な事例として、神田川の後楽橋がある。
平成12年9月、老朽化に伴う架けかえのため、仮橋への交通切回しがなせれて、その役目を終えた。架橋以来71年間の供用に耐えたことになる。
- 橋梁形式 鋼アーチ橋
- 橋 長 31.20m
- 幅 員 22.00m
- 架設年次 昭和4年11月
- 建設機関 復興局
- 管理機関 中央区