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駒 形 橋(こまがた ばし)
- 橋梁形式 鋼2ヒンジアーチ橋(3連)
- 橋 長 146.3m
- 幅 員 25.2m
- 架設年次 昭和2年6月
- 建設機関 復興局
- 管理機関 東京都
- 最 寄 駅 東武伊勢崎線浅草駅
地下鉄銀座線/浅草線浅草駅
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駒形堂
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駒形橋は、台東区雷門二丁目と墨田区東駒形一丁目との間で都道463号「浅草通り」を渡す橋である。創架は昭和2年、震災復興事業による復興橋梁である。
橋名は、右岸橋詰の駒形堂に由来している。堂内には、馬頭観音が安置してある。江戸の頃、お堂は奥州街道に面していて、馬の守護神として、また旅の安全を守る神として信仰を集めた。お堂の位置から、向島とを結ぶ「駒形の渡し」があった。江戸期からの渡しであったが、本橋の完成により廃止された。
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橋脚と主径間タイドアーチ
歩道部
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架橋地点は隅田川筋で最も地盤が良く、3径間のアーチ橋が計画された。本橋の両橋台に近接して右岸江戸通り、左岸清澄通りと浅草通りがあり、地先との高低差の制約が厳しい。このため、側径間の径間長を小さくし、かつアーチライズを押さえてフラットなアーチ形状としている。中央径間は、径間長が大きくなること、および高低差の制約から下路式となった。
また、各橋脚における水平反力をバランスさせるてめ、中央径間のアーチライズ比を側径間より大きく取っている。これにより、本橋のプロポーションを向上させた。
復興事業の初期には、側径間を鉄筋コンクリートアーチとする計画が進められた。この場合には、アーチスプリング部を満潮位付近まで下げられので、地先との高低差の制約に対応し易いメリットがあるし、耐震性が抜群によい。しかし、支間長はせいぜい30m程度となり、約80m級となる中央径間長とがアンバランスになること、また異質の材料が混在することなどから、橋梁全体の連続性を失う欠点が大きくなるので、種々の検討を加え現橋の計画に落ちついたものと思われる。
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